2013年12月19日木曜日

2012年
 4月16日 松江市で、とある市民が『はだしのゲン』を小中学校の図書室から撤去するように申し入れる。

 4月20日 再度訪問した市民に対し、教育委員会の窓口担当者は「撤去しません」と回答。

 8月24日 4月と同じ市民が、同趣旨の陳情を松江市議会に提出。

 9月    松江市市議会教育民生常任委員会が、陳情の継続審議を決定。

12月 5日 松江市議会が、陳情を全会一致で不採択。

12月17日 松江市の教育委員会事務局が校長会で、小中学校に『はだしのゲン』の閲覧制限(閉架措置)を要求。

2013年
 1月 9日 松江市教育委員会が、小中学校に再度要請。

 8月15日 山陰中央新報が、島根県松江市の小中学校でマンガ『はだしのゲン』が閉架措置になっていることをスクープ。 それを、共同通信が配信して全国に知られるようになる。

 8月16日 堺市の学童指導員樋口徹さんが、『「はだしのゲン」は世界に誇る名作マンガだと思う人の集まり』を立ち上げて、ネットで「『「生きろゲン!』松江市教育委員会は「はだしのゲン」を松江市内の小中学校図書館で子どもたちが自由に読めるように戻してほしい。 」 と賛同キャンペーン署名を呼びかけ、26日まで21359筆を集めて松江市に届ける。
(松江の経過などに関しては、上のサイトが詳しいので、ご活用ください。)

 8月22日 松江市教育委員会が会議で初めて閲覧制限を議論。

 8月23日 日本被団協(原水爆被害者団体競技会)「自由に閲覧を」と松江市教育委員会に要請書を送った。
要請書は「『はだしのゲン』は原爆の実相を伝える作品です。国の内外で、原爆を知る本、必読の本として高く評価されています」「子どもは『あらゆる種類の情報及び考えを求め、受け及び伝える自由』(児童の権利に関する条約)の権利を持っています。教育的配慮の名で子どもの権利を侵してはなりません」として、閲覧制限措置は不適切だと断じました。
http://www.ne.jp/asahi/hidankyo/nihon/about/about5-201309.html

 8月24日 松江の前教育長福島律子氏が東京新聞紙上で「学校の声聴くべきだった。」と発言。東京新聞の記事PDF

  同24日 アメリカの漫画家レイナさんが、「10歳でゲン読めてよかった」と発言。朝日新聞記事PDF

 8月26日 日本漫画家協会が、松江市の閉架措置に対して「本当に守るべきもの」という意見書を発表。http://www.nihonmangakakyokai.or.jp/?tbl=information

  同26日 松江市教育委員会が、『ゲン』の閉架措置要請を事実上撤回。

 8月29日 しんぶん赤旗「市民の良識が勝った」と大きく報道。PDF

 9月  3日 練馬区教育委員会に対し、教育問題懇話会代表が『ゲン』に関連して質問書を提出。

 9月10日 練馬区教育委員会が、河口 浩教育長名で、教育問題懇話会代表に文書で「教育現場を統制しない」と返答。「練馬区教育委員会教育長の回答」PDF

 9月11日 新しい歴史教科書をつくる会(杉原誠四郎会長)は、漫画「はだしのゲン」の内容が皇室や国歌を否定するもので、学校教育法の趣旨に反しているなどとして、「ゲン」を教育現場から撤去することを求める要請書を下村博文文部科学相あてに提出しました。同日、練馬区議会で保守派議員が、学童保育などで『ゲン』の読み聞かせがあるのか?」と質問し、調査を求めました。「『はだしのゲン』の教育現場からの撤去を求める要請」PDF

 9月11日 練馬区議会第三回定例会にて、こうらい敬一郎区議会議員(練馬刷新の会)が、『はだしのゲン』の閲覧について質問。 (練馬区議会会議録より抜粋

こうらい区議 「次に、「はだしのゲン」について区の所見を聞いていきたいと思います。
 その内容は、主人公やその友人が、天皇陛下を口汚くののしり、また、原爆のおかげで戦争が終わっただとか、日本兵が狂人のごとき乱暴ろうぜきを働いたなどと記されております。
 ここで読むのもつらいくらいの表現なので差し控えますが、それを小学生に読ませることは果たしていかがなものでしょうか。(中略) また、堺市の学童保育で働く方が、閲覧禁止を撤回する署名を集めたそうですが、この方は毎年「はだしのゲン」の絵本を読み聞かせ、DVDを鑑賞させているそうです。練馬区の学童保育などで、この本が常備されていたり、読み聞かせがされたりしているのかどうかお尋ねいたします。

 9月18日 神奈川の海老名市の市議会議員が一般質問で「はだしのゲン」の問題を取り上げ、学習指導要領に基づいてない事などを指摘し。選定基準が無いのを問題提起。海老名市では、選定基準を作るか否かを教育委員会・定例会の議題に上がる事が決定。

 9月18日 千葉県八千代市に出向いた東京の教育問題i懇話会のメンバーたち7名は、市役所に出向いて、国際推進室・斎藤万理子室長に「行政として『はだしのゲン』の宣伝に加担している。平和教育事業というのは、単に戦争が悲惨だ、残酷なのだ、だから平和を叫びましょう。これではいけない。戦争に至った国際的背景などを説明し、戦争をしかけられぬよう、国民の防衛能力を高めるのが本当の平和教育であろうと迫った。

 9月19日 荒川の区議会で日本創新党の区議会議員が、「『はだしのゲン』は、教育基本法、学校教育法、学習指導要領に違反しており、性や暴力に関する有害図書と同様、教育目的に反する有害図書として、学校図書室から速やかに撤去すべきことは明らか」と発言した。

 9月24日 練馬区教育委員会に、教育懇話会が「『はだしのゲン』を教育現場からの撤去を求める陳情を」を提出。後に同様の「除去」「排除」を求める陳情が提出される。
                      「『はだしのゲン』を教育現場からの撤去を求める陳情」 PDF
 
10月01日 雑誌「正論」11月号「『はだしのゲン』許すまじ!」を“総力特集”。その中で、“第二の教科書問題”“学校図書を変えていこう”などと呼びかける。

10月04日 この日の産経新聞は、「神奈川県は3日の県議会常任委員会で、広島への原爆投下を取り上げた漫画『はだしのゲン』について、県内の学校図書館での開架状況を明らかにした。子供に読ませることをめぐっては、過激な描写が含まれていることから、開架には「教育的配慮が必要」との見解を示した。」と報じた。

10月05日 杉並の井荻中学校で4日に予定していた『はだしのゲン』英翻訳者の講演が学校長の判断で中止と、毎日新聞が報道。 Yahoo!ニュース

10月17日 「はだしのゲン」、大半が開架に戻る 松江市の小中学校と、朝日新聞が報じる

10月24日 練馬の市民が「『はだしのゲン』の自由閲覧を求める練馬区民の会」を結成して、練馬区教育委員会に「自由閲覧の維持を求める署名付き陳情書を提出。
練馬区民の会の陳情書PDF

10月26日 練馬区民の会が、『はだしのゲン』の自由閲覧を求める、ネットChange.orgでの賛同キャンペーン署名を呼び掛け始める。

10月28日 練馬区教育委員会に対し、子ども・未来21が「子どもたちから『自由に読書する権利』を奪わないことを求める陳情」PDFを提出。

10月31日 練馬区民の会、『はだしのゲン』の自由閲覧を守って!と、練馬駅前で街頭宣伝署名活動を展開。

11月05日 練馬区教育委員会に対し、新日本婦人の会練馬支部が「はだしのゲンを自由閲覧できる教育環境を求める陳情」PDFを、都教組練馬支部が「学校図書館で、『はだしのゲン』などの図書を、子どもたちが自由に閲覧・読書できることを求める陳情」PDFを提出。

11月08日 練馬区教育委員会に、明るい練馬をつくる会の名で「法令に違反する『はだしのゲン』の除去を求める陳情」を提出。「法令に違反する『はだしのゲン』の除去を求める陳情」PDF

11月11日 練馬区教育委員会に、練馬の子どもの未来を考える会の名称で「『はだしのゲン』を学校図書室(館)から拝受する陳情」を提出。『はだしのゲン』を学校図書室(館)から拝受する陳情PDF
11月17日 東京の地方新聞東京民報が一面で、「『はだしのゲン』自由閲覧を守って、」と大きく報道。東京民報11.17切り抜きPDF
                                                                           

11月20日 東京都教育委員会に『はだしのゲン』を教育現場からの撤去、除去、排除をもとめる3本の請願があることが判明。

11月21日 日本被爆者団体協議会とノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会が、連名で 練馬区教育委員会に『はだしのゲン』の閲覧を守るように要望書を提出。
                                   日本被団協などの要望書 PDF

11月25日 東京と中野区教育委員会に対し、練馬とまったく同じ『はだしのゲン』の教育現場からの撤去を求める陳情を、教育問題懇話会が提出。中野区への陳情PDF

11月26日 特定秘密保護法案、衆議院で可決。

12月 2日 練馬区教育委員会は、『ゲン』の撤去、排除、除去を求める3本の陳情と、自由閲覧を求める4本の陳情を一括して審議。「図書を選定して先生方の判断を尊重し、統制はしない」「撤去は、憲法21条や図書館の自由、子どもの知る権利に触れる恐れがある」として、これまでどおりに閲覧できることを守った。             「『はだしのゲン』の自由閲覧は守られた!」PDF

     同日 読売新聞が「ケネディ大使とヒロシマ」の記事の中で、キャロライン・ケネディ氏が「国務省から日本を理解するための100冊の本を薦められ、読みふけった。その中に、中沢啓治氏が自らの被爆体験をもとに描いた漫画「はだしのゲン」の英語版もあったという。」と報じた。


12月 3日 朝日新聞朝刊首都圏版、「ゲン 決めるのは子や教師」と報道。

12月 6日 特定秘密保護法、国民多数の反対を無視し、自民党、公明党が国会(参議院)で強行採決。

12月17日 東京都教育委員会に、『はだしのゲン』の自由閲覧を求める練馬区民の会が、「自由閲覧の維持を求める請願」を提出。練馬区民の会の請願PDF

12月19日 この日開催された東京都教育委員会の会議で、「『はだしのゲン』は有害図書だから撤去せよ、という趣旨の請願が出ている、た だその後、積極的に肯定する請願も出て、今現在、合計11件の請願が出ている。」と の説明あり。総務部の幹部は、「『はだしのゲン』については、すでに教育委員の方々に閲覧をしていただいている。今後、改めて協議の場を設けたい。」と、述べた。

12月24日 子どもの権利・教育・文化全国センターが、都教育委員会に自由閲覧を守るようにとの請願を提出。子ども全国センターの請願 PDF


みなさんの地域ではいかがですか?